コウモリは夜の暗闇を
待ち切れずに飛んでいる夕闇を
立ち止まったとこで何もない
路地裏には埃が飛ぶよ
浅く広くで泳いで行った
陸地でばたついてると知らずに
地面に潜ってすべて知った
最初から海はない
いつのまにか 隙間あいた
南風がそこになだれ込む
スキをかいた その視界が
とどまることを知らない異端
無駄になったんでもその間
帆を張った小船は水をかく
地下に咲いた 淡い花が
コンクリートの床を貫いた
手づかみできない放射線が
今はじけ飛ぶよあの灯台から
駅のホームに光り映るその眼は
何を見てる線路の向こう側